科目一覧へ戻る | 2024/01/18 現在 |
開講科目名 /Class |
国際経営論特殊講義/Advanced Lecture on International Business Administration |
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授業コード /Class Code |
J001901001 |
開講キャンパス /Campus |
ポートアイランド |
開講所属 /Course |
修士/ |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
通年/FULL-YEAR |
曜日・時限 /Day, Period |
火2(前期),火2(後期)/TUE2(SPR.),TUE2(AUT.) |
単位数 /Credits |
4.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
藤原 由紀子/FUJIWARA YUKIKO |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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藤原 由紀子/FUJIWARA YUKIKO | 経営学部/Business Administration |
授業の方法 /Class Format |
講義(対面) |
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授業の目的 /Class Purpose |
本講義では、国際経営論の理論と実践を学ぶことで経済学・経営学に関する高度な専門知識を修得し、その知識や分析方法を使って自ら設定した課題を総合的に考察できることの2つを目的とする。 大企業に加え、中堅・中小企業でも国境を越えてビジネスを展開している企業が増えている。本講義では国際経営論に関する理論や基礎的知識を学ぶことで、現実の経営活動やその背後にある戦略を理解、分析する力を養う。ビジネス環境として考慮すべき国の違いについても理解を深める。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
修得した理論や知識を使って、特定のテーマや企業について分析したり、検討できるようになることを目標とする。 具体的には、 ・国や地域の特徴を掴み、それが多国籍企業のビジネスに及ぼしている影響について説明できる。 ・現実の国際経営活動の課題を分析し、それに対して自分なり解釈を加えたり、提言をすることができる。 |
授業のキーワード /Keywords |
多国籍企業、国際ビジネス、国や地域の特徴、戦略、事業運営 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
テキストの輪読を行う。輪読に加えて、受講者による調査、分析結果の発表と議論も行う。 但し、受講者数によっては、授業の進め方を変更する可能性がある。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
新聞や日経ビジネスなどを通じて、現実の社会の動きや企業活動を理解するよう努めてください。 |
授業時間外に必要な学修内容・時間 /Required Work and Hours outside of the Class |
日ごろから新聞や日経ビジネスなどの雑誌を読んで、現実の企業活動への理解と関心を深めてください(1時間)。講義で学んだ知識や理論を使って、現実の企業活動を解釈する練習をしてください。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
事例研究のレポート(3回) |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
単位の認定には、半期ごとに5分の4以上の出席が前提となる。その上で、事例研究のレポート(各25%で3回分、75%)と授業中の発言や議論への参加状況(25%)で評価する。 |
テキスト /Required Texts |
初回授業で連絡する。 |
参考図書 /Reference Books |
適宜指示する。 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | イントロダクション | 本講義の概要、進め方について説明する。 | |
2 | 第2回 | CAGEフレームワーク | 多国籍企業の本国と進出しようとする国の間には、様々な点で隔たりがある。文化、政治、地理、経済という4つの視点から国や地域の違いを分析するためのゲマワットのCAGEフレームワークについて学ぶ。 | |
3 | 第3回 | 国による違い1 | 国による政治・経済体制の違いを理解する。体制の違いによって多国籍企業がどのような問題に直面し、それにどう対応しているのかを学ぶ。 | |
4 | 第4回 | 国による違い2 | 国による文化の違いや地理的な隔たりについて理解する。そのなかで多国籍企業がマーケティングや経営管理上、どのような問題に直面し、それにどう対応しているのかを学ぶ。 | |
5 | 第5回 | 事例研究 | 受講者による報告とディスカッション。CAGEフレームワークを使って特定の国を分析し、その中で日本企業が直面している問題やそれへの対応について報告、検討する。 | |
6 | 第6回 | 海外直接投資の理論1 | 企業はなぜ、海外進出するのか。海外進出した先で現地企業との競争に勝つためには、外国企業であることの不利を上回る何かしらの優位性をその企業が持っている必要がある。ここではハイマーの優位性の命題を説明し、海外進出の決め手となる「優位性」とは何かを理解する。 | |
7 | 第7回 | 海外直接投資の理論2 | 海外進出する際の3つの形態を説明する。その上で、それぞれの取引コストを比較することで企業が進出形態を決めていると考える内部化理論について説明する。 | |
8 | 第8回 | 海外直接投資の理論3 | 海外進出する際、どの国を選ぶべきなのか。決め手は、進出先の国にどのような優位性があるのかである。これを立地優位性と言う。海外進出の目的によって、どのような立地優位性が求められるのかを考える。 | |
9 | 第9回 | 海外直接投資の理論4 | 企業のもつ優位性と、その国の立地優位性、進出形態の3つを総合して海外進出のパターンを説明するOLIパラダイムについて学ぶ。 | |
10 | 第10・11回 | 事例研究 | 海外直接投資の理論を使って日本に進出している外資系企業の事例を分析し、その結果を報告してもらう。理論によって現実を説明しにくいケースにどのようなものが考えられるか議論する。 | |
11 | 第12・13回 | 多国籍企業の組織構造 | 国際経営活動の進展に合わせて組織構造がどのように変化するのか、戦略と組織構造の適合性について説明する。 | |
12 | 第14・15回 | グローバル統合と現地適応 | 多国籍企業が世界中で活動をするうえで、事業や機能を世界中で標準化するべきか現地の状況に合わせるべきなのかを考える必要がある。このグローバル統合と現地適応という問題と、この問題を考える際の枠組みとなるI-Rフレームワークについて学ぶ。 | |
13 | 第16・17回 | 国際経営のタイプと組織モデル | I-Rフレームワークをもとにして分類される経営の4つのタイプの特徴について学ぶ。経営のタイプに適した組織モデルについて説明する。 | |
14 | 第18~20回 | 国際マーケティング | マーケティングの基礎知識を復習する。その上で、国内マーケティングと国際マーケティングの違いを説明する。国際マーケティングで考慮すべき標準化と適応化の問題について考える。 | |
15 | 第21回 | 事例研究 | 多国籍企業を1つ選択し、日本国内のマーケティングミックスと海外のマーケティングミックスを調査し、共通点と相違点について報告する。共通点と相違点が生じた理由について考察する。 | |
16 | 第22回 | 国際的なものづくりの展開1 |
日本的生産システムの特徴について学ぶ。 | |
17 | 第23・24回 | 国際的なものづくりの展開2 | 日本的な技術移転の特徴と、それによって日本企業がどのような課題に直面しているのかを学ぶ。 | |
18 | 第25回 | 国際生産ネットワーク | 海外工場の立ち上げから複数の海外工場をいかに管理、連係すべきなのかについて考える。 | |
19 | 第26・27回 | 海外子会社のコントロール | 海外子会社の統制のあり方を経営者の経営姿勢から4つのタイプに分類したパールミュッターのEPRGプロファイルについて学ぶ。この考え方を使用し、日本と外国企業の海外子会社のコントロールの違いについて考える。 | |
20 | 第28・29回 | 国際経営と言語 | 国際ビジネスの共通言語は英語であるが、日本企業の国際経営では日本語も使用されている。なぜ日本語が使用されるのかを説明する。また日本企業が英語を公用語にすることについて考える。 | |
21 | 第30回 | 総括 | これまでの振り返りを行う。 |