科目一覧へ戻る | 2023/07/21 現在 |
開講科目名 /Class |
臨床栄養学特殊講義Ⅰ(生活習慣病)/Special Topics in Clinical Nutrition Ⅰ |
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授業コード /Class Code |
J000471001 |
開講キャンパス /Campus |
有瀬 |
開講所属 /Course |
修士/ |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
前期集中/SPRING INTENSIVE |
曜日・時限 /Day, Period |
他(前期)/OTHERS(SPR.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
藤岡 由夫/FUJIOKA YOSHIO |
科目区分 /Course Group |
【栄養学研究科】 /*** Nutrition *** |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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藤岡 由夫/FUJIOKA YOSHIO | 栄養学部/Nutrition |
授業の方法 /Class Format |
講義 |
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授業の目的 /Class Purpose |
糖尿病や脂質異常、高血圧、メタボリックシンドロームといった生活習慣病は狭心症や心筋梗塞、脳卒中、大動脈瘤などの動脈硬化性疾患の原因になります。がんや精神疾患と並んで動脈硬化性疾患を理解することが、管理栄養士をはじめ栄養学を学修するものにとって重要です。 本講義では、動脈硬化性疾患の発症機序、病態、治療を学び、説明できること、併せて将来栄養教諭(専修免許教諭)として児童、生徒への食育を実践する基礎的事項を学修することを到達目標とします。 本講義は栄養学研究科のDPにおいて主に以下の点に主題を置きます。1. 栄養学に基づいた疾病予防および健康増進に必要な専門分野の高度な知識を修得して、課題を解決する能力を有する。2. 優れた人格・思考力・判断力を身につけ、管理栄養士・臨床検査技師あるいは栄養教諭などとして社会の発展と福祉に寄与できる高度な能力を有する。4. 適切な栄養指導、栄養管理、栄養療法を実践できるコミュニケーション能力をもち、医療従事者としてのモラルをもって信頼できる医療情報を提供できる。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
個体とその機能を構成する遺伝子レベル細胞レベルから組織・器官レベルまでの構造や機能を理解できる。個体として人体が行う食事、運動、休養などの基本的生活活動の機構、並びに環境変化に対する対応機構を理解できる。 |
授業のキーワード /Keywords |
動脈硬化、糖代謝、脂質代謝、栄養評価、臨床栄養学、Evidence-based medicine |
授業の進め方 /Method of Instruction |
講義を中心にすすめ、授業ごとに口頭質問および小テストを実施します。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
実地の医療を踏まえた内容にします。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
管理栄養士国家試験出題基準(ガイドライン)の「人体の構造と機能および疾病の成り立ち」に含まれる、臨床医学総論、生化学、生理学の各講義のテキストおよびプリント教材を繰り返し復習してください。 復習は講義と同程度の時間を要します。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
レポートおよび発表、レポートは採点し、フィードバックとして復習に用います。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
100%レポート課題で評価します。 |
テキスト /Required Texts |
臨床医学総論、基礎栄養学、臨床栄養学、公衆栄養学、応用栄養学および生化学生理学の教科書および関連プリント、そして講義で配布されるプリント |
参考図書 /Reference Books |
動脈硬化性疾患予防ガイドライン、糖尿病治療ガイド、高血圧治療ガイドライン |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | 動脈硬化性疾患① | 冠疾患;粥状動脈硬化の成立機序に加えて、狭心症や心筋梗塞などの動脈硬化性心疾患の病態や治療効果を理解する。特に冠危険因子と呼ばれる脂質異常、糖尿病、高血圧、喫煙などのコントロールの重要性を疫学的に認識できるようにする。 | |
2 | 第2回 | 動脈硬化性疾患② | 脳血管疾患、末梢動脈疾患;冠動脈硬化とは異なる部位の疾患を理解する。高血圧や喫煙、糖尿病の影響で引き起こされる疾患の病態と治療、特に食事摂取の困難であることより介護を必要とする脳卒中の病態を理解する。 | |
3 | 第3回 | 脂質異常症 ①リポ蛋白代謝 |
外因性リポ蛋白と内因性リポ蛋白、すなわち食事由来と肝由来のリポ蛋白の代謝の流れと関与する酵素や蛋白、コレステロール逆転送系、LDL受容体とそれの低下による家族性高コレステロール血症を理解する。栄養指導を行うに際し、最も基本となる病態の把握に必要不可欠である。 | |
4 | 第4回 | 脂質異常症②レムナントリポ蛋白 | 動脈硬化惹起性のリポ蛋白であるレムナントは、メタボリックシンドロームや糖尿病、家族性III型高脂血症の際にみられる。このリポ蛋白の性質、動脈硬化への関与を代謝異常疾患の背景を踏まえて理解する。 | |
5 | 第5回 | 脂質異常症③治療 | 動脈硬化性疾患予防ガイドラインの内容を理解する。また高脂血症薬は最もよく使われる薬物のひとつであり、栄養指導やNSTなど管理栄養士にとって食事療法と併せて両輪となる治療法であることを理解して、食事内容や各薬物の効果?副作用や注意点を説明できるようにする。 | |
6 | 第6回 | 脂質異常症④脂肪酸 | 飽和?不飽和脂肪酸、特にエイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン酸の代謝および循環器疾患への影響を生化学的及び臨床疫学的に理解する。併せて、治療における脂肪酸の役割について理解する。 | |
7 | 第7回 | 糖代謝異常① | 食事療法において糖代謝異常のメカニズムをデータから読み取ることが管理栄養士に要求される。すなわち糖代謝の生化学的臨床的把握を出来るようにして、糖尿病治療のガイドラインの内容を理解し実践する総論を学ぶ。 | |
8 | 第8回 | 糖代謝異常② | 糖尿病および境界型(耐糖能異常)患者に接する場合、それぞれの疫学、治療介入試験のデータを理解して解説できることを目標とする。併せて、文献を通してデータを読み取る意義も理解する。 | |
9 | 第9回 | 糖代謝異常③治療とカーボカウント | 脂質代謝と同様、糖尿病の治療では食事療法、運動療法とともに薬物療法への理解が必須である。各薬物の効果、副作用などについて学修し、食事療法におけるカーボカウントについても理解する。 | |
10 | 第10回 | メタボリックシンドロームの診断基準と治療戦略 | メタボリックシンドロームの概念と診断基準の決め方を、歴史的変遷を通じて理解する。糖代謝異常や脂質異常との関連を肥満および脂肪細胞の生化学的見地から把握できるようにする。 | |
11 | 第11回 | PPAR, LXR等の受容体?転写因子 | これまで学習してきた代謝異常の機序に関わる転写因子や核内受容体の機序についてまとめて学び、それぞれの関連性や治療方針について理解する。 | |
12 | 第12回 | 高血圧症 | レニン?アンジオテンシン?アルドステロン系、交感神経系の生化学的生理学的理解と、食塩感受性について学び、血圧変動の機序を理解する。特に食事療法における減塩の目的を学ぶ。併せて、降圧薬の作用?副作用について理解しておくことが栄養指導の際の重要な点になる。 | |
13 | 第13回 | 栄養評価 | 高齢者や身体障害者などの栄養アセスメントが栄養改善への最初の段階である。栄養評価の意義や方法について学習し、治療との関係を理解できるようにする。 | |
14 | 第14回 | NST | 病棟回診において、低栄養状態や摂取困難な病態における方法論が立てられるよう管理栄養士の役割を理解する。 | |
15 | 第15回 | 食事療法の問題点 | 肥満や糖尿病において、栄養素の配分、特に低脂肪と低炭水化物食の利点と欠点を理解し、問題点を把握する。 |