基本情報/Basic Information

開講科目名 ／Class	博物館教育論(資格)／Lecture on Museum Education
授業コード ／Class Code	G002581001
開講キャンパス ／Campus	有瀬
開講所属 ／Course	資格用科目／
年度 ／Year	2023年度／Academic Year
開講区分 ／Semester	後期／AUTUMN
曜日・時限 ／Day, Period	金2(後期)／FRI2(AUT.)
単位数 ／Credits	2.0
主担当教員 ／Main Instructor	用田　政晴／YODA MASAHARU
科目区分 ／Course Group	【資格に関する科目】　《博物館学芸員課程に関する科目》／*** COURSES FOR CERTIFICATION *** 《COURSE IN MUSEOLOGY》
遠隔授業 ／Remote lecture	No

担当教員情報/Instructor Information

教員名 ／Instructor	教員所属名 ／Affiliation
用田　政晴／YODA MASAHARU	人文学科／Humanities

授業の方法 ／Class Format	授業は講義を中心に、原則として対面授業で進めます。講義での質問等については、可能な限りその場で対応します。 【注意】コロナ禍の状況あるいは受講者数等によっては、授業の方法・内容ともに変更の可能性があります。その場合は、掲示・dotCampasあるいはMoodle・メール等でお知らせします。
授業の目的 ／Class Purpose	本科目では、人文学部のDPに示されているように、各受講生が、(1)人間の行動や文化に関する専門知識と技能を総合的、体系的に身につけ、（2）自己の将来を計画的に考え、それを実現に結びつける行動力を身につけ、（3）多様な他者と共存して、異なった価値観を尊重し、積極的に交流・協働できる能力を身につけることをめざします。 　本科目は、博物館学芸員資格を取得するための必修科目として設定されています。 　講義では、博物館における教育活動の歴史とその今日的なあり方を考えるための基礎となる理論および実践に関する知識と方法を修得し、博物館に特徴的な教育機能に関する基礎的能力を養うことを直接的な目的とします。なお、講義者は博物館に26年間勤務した実務経験のある教員であり、博物館現場の業務に精通しています。講義の中ではそうした博物館現場で得られた知識・体験等も交えて話をし、実際に教育プログラム案作成を行うなど実務的教育で構成する授業です。
到　達　目　標 ／Class Objectives	本科目では、受講生が以下の4点を修得することを達成目標とします。 (1)博物館における教育活動の目的と方法、およびその歴史の概略を説明できる(知識)。 (2)博物館教育における現状と課題を明確に説明できる(知識)。 (3)博物館で実施する教育プログラム(案)を企画・作成できる(企画力)。 (4)教育プログラム（案）をわかりやすく発表・説明できる(表現/発表力)。
授業のキーワード ／Keywords	生涯学習、学校教育、学習プログラム、博学連携
授業の進め方 ／Method of Instruction	本科目は、講義を中心に進めます。講義の質問等については、可能な限りその場で解説します。 　初回授業では、博物館の教育活動の全体像を把握するためのオリエンテーション等を行います。 　第2回以降の講義では、博物館における教育活動の歴史、意義、方法(特に教育プログラムの作成やその評価)の概要を実例を参照しながら学びます。 　最終回には、講義全体の要点を解説することで全体のまとめとします。
履修するにあたって ／Instruction to Students	(1)各自で必要に応じて1年次に履修した博物館概論の本科目関連部分を復習しておいてください。 (2)講義の中でわからなかった点については、自分自身でも図書館等へ行って積極的に調べるようにしてください。 (3)講義日程は事情により変更されることがあります。原則として事前に講義時にお知らせします。また、博物館学芸員課程の掲示・dotCampusあるいはMoodle・メール等でもお知らせします。 【注意】学芸員資格を強い意志をもって求めるなら、本科目は2年次にしっかり学んで修得しておくことが望まれ、3年次終了までには必ず修得しておくこと。
授業時間外に必要な学修 ／Expected Work outside of Class	(1)事前に次回の講義テーマ等を伝えますので、関連情報を下記参考図書・インターネット等であらかじめ検索して、目を通しておいてください（目安として20～30分）。また、事後学習として講義内容の重要な点をノートなどに整理しておいてください（目安として30～40分）。 (2)受講生は、期間中に身近にある博物館をできる限り訪問し、展示をはじめ各種教育プログラムなどに注目し、実践的に講義の確認を行うようにしてください。
提出課題など ／Quiz,Report,etc	授業時に課題は提示しますが、課題レポート（1回）、教育プログラム(案)作成・発表資料（1回）。 　レポート作成にあたっては、下記の指定図書等を参照してください。 　遅延してのレポート提出は認めませんので提出期限厳守のこと。
成績評価方法・基準 ／Grading Method・Criteria	以下の４点を総合的に勘案して評価します。 （1）課題レポート（1回）25%  （2）教育プログラム(案)作成・発表25% 　（3）小テスト（2回）40％　(4)受講態度（出席等の積極性など）10％ 　課題レポートは、原則として授業において総評・コメントします。 　レポートや教育プログラム（案）等の提出のないもの、小テスト２回受験のない者、講義への出席が規定回数（5分以上の遅刻2回は欠席1回相当）に満たない者は評価対象外とします。
テキスト ／Required Texts	なし
参考図書 ／Reference Books	(1)寺島洋子・大高 幸(2012)博物館教育論．放送大学教育研究会，東京． (2)染川香澄・芦谷美奈子・井島真知・竹内有理・徳永喜昭(2000)ハンズ・オンとこれからの博物館．東海大学出版会，秦野．　 (3)全国大学博物館学講座協議会西日本部会編（2012）新時代の博物館学,芙蓉書房出版.東京.

No.	回 ／Time	主題と位置付け ／Subjects and position in the whole class	学習方法と内容 ／Methods and contents	備考 ／Notes
1	第1回	ガイダンス、教育とは何か	講義の進め方、および課題レポートの書き方、評価基準・方法等について説明を聴く。また、博物館における“学び”について、その理念・原理について学ぶ。
2	第2回	海外の博物館教育	博物館教育に関しては欧米の博物館が常に先導的役割を果たしてきた。ここでは、わが国の博物館教育のありかたを検討するための素材として、欧米諸国の博物館教育の歴史、現状を学ぶ。
3	第3回	生涯教育と博物館	生涯教育とは、個人自らが自由意思にもとづいて創造的な学習をするという形態であり、その内容や形態も多様である。ここでは博物館の生涯教育全体の中での立ち位置、役割、理念等について学ぶ。
4	第4回	博物館と学校教育	博物館はその特性を活かして学校教育と連携することが望まれている。ここではその背景と実態、課題等について学ぶ。
5	第5回	博物館教育の原理、特性	博物館における教育は、自らが選んで自発的に学ぶという点において学校教育とは基本的に異なっている。ここでは、博物館における“学び”の特性を博物館の歴史や社会情勢の変化と照らし合わせて学ぶ。
6	第6回	博物館の教育(1)	展示(常設展示、企画展示)、体験・発見室(ディスカバリールーム)などを通じた教育および教育プログラムについて具体例を参照しつつ学ぶ。
7	第7回	博物館の教育(2)	展示以外の各種教育プログラム(講座、講演会、シンポジウムなど)について企画方法や課題について学ぶ。
8	第8回	博物館教育の専門職	博物館には、一般に展示をはじめとして数多くの教育プログラムがある。その中心的役割を担っているのが博物館の教育専門職(Educator)である。国内外における博物館教育専門職の実態とそのあるべき姿をさぐる。
9	第9回	博物館教育の特色（１）	博物館教育は、博物館が扱う対象分野によってさまざまな特徴がみられる。ここではいくつかの文化系博物館について、それぞれの教育の特色について具体例から学ぶ。
10	第10回	博物館教育の特色(2)	いくつかの自然系博物館について、それぞれの教育の特色について具体例から学ぶ。併せて、子ども博物館における教育活動についても学ぶ。
11	第11回	教育プログラムの評価	博物館にはさまざまな学習プログラムが用意されている。ここでは博物館で開発されるワークシート、ワークショップ、学校向け学習プログラムを中心に教育プログラムの評価の仕方、その課題等について学ぶ。
12	第12回	地域博物館の歴史、教育機能、課題	今日、特に地域博物館において、その立地する地域の人びととの対話および協働した活動が不可欠となっている。ここでは地域博物館の教育活動を中心に、今日までの地域博物館の歴史や現在抱えている課題について学ぶ。
13	第13回	教育プログラムの発表（1）	受講生が作成した教育プログラムの（対象、狙い、内容、予算など）を発表し、それぞれの発表について全員で講評を行う。
14	第14回	教育プログラムの発表（2）	受講生が作成した教育プログラムの（対象、狙い、内容、予算など）を発表し、それぞれの発表について全員で講評を行う。
15	第15回	まとめ	本講義全体にわたって要点を振り返り、総括的に復習を行う。