科目一覧へ戻る | 2023/07/21 現在 |
開講科目名 /Class |
教育原論 (資格)/Principles of Education |
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授業コード /Class Code |
G001551001 |
開講キャンパス /Campus |
有瀬 |
開講所属 /Course |
資格用科目/ |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
後期/AUTUMN |
曜日・時限 /Day, Period |
火4(後期)/TUE4(AUT.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
水谷 勇/MIZUTANI ISAMU |
科目区分 /Course Group |
《教職課程に関する科目》 〈教育の基礎的理解に関する科目等〉/《TEACHER TRAINING COURSES》 〈COURSES ON FUNDAMENTAL UNDERSTANDING OF EDUCATION〉 |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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水谷 勇/MIZUTANI ISAMU | 人文学科/Humanities |
授業の方法 /Class Format |
講義 |
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授業の目的 /Class Purpose |
教員養成課程の資格科目の中核をなす科目の一つとして、日本国の学校教育に関する政策と関連法規を正しく理解するとともに、教育の本質を理解し、教育についての高い見識と技能の形成を目的としている。 教育及び子育て・人間形成に関する人類の叡智を整理し、教育とは何か、最新の教育学の成果に依拠しながら、教職に必要な基礎的知識を概説する。 教職コアカリキュラムで指定された、教育の基本概念の修得と教育を成り立たせる諸要因とそれらの相互の関係理解を目的とする。また、教育に関する諸思想、それらと多様な教育の理念や実際の教育及び学校との関わりを理解することを目的としている。 マスコミで取り上げられない日はないほどに、教育問題は人々の関心を集め、また事実深刻である。また、教育については専門的な学者の意見に耳を傾けるよりは、市井の企業家、親、他分野の学者、スポーツ等の達人・名人、それぞれの分野で成功を収めた人士たちが、自らの教育経験を元に、教育に関する重要な発言を繰り返し、教育の実践や政策に大きな影響を与えている。こうした事実をふまえ、各界・各分野で活躍している人々の成功談や発言に注目しつつ、同時に、教育学(心理学・生理学を含む)という専門科学を学ぶことの必要性をも示す形で、教育の本質・特質を明らかにしていく。さらに、発達と教育の関係、教育学諸概念の整理、学校教育の特質と課題、教育目的・教育評価の意義、いじめ・体罰の根絶、生涯学習・社会教育、家庭・地域社会における教育について講義し、基本的な知識と教育学的思考の形成をはかる。講義に当たっては、その都度、できる限り関連する現実問題を取り上げ、考察を深めるとともに、受講学生が自らの問題としてとらえ、主体的に解決する姿勢と態度、思考様式を身につけることを目的とする。 この授業は、積極的に参画することで、全学DP(ディプロマ・ポリシー)すべてに関わってその基礎を形成するものである。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
1.教育の本質及び目標を理解するとともに、教育学の諸概念に精通する。 2.子ども・教員・家庭・学校など、教育を成り立たせる要素とその相互関係を理解している。 3.家庭や子どもに関わる教育の思想を理解している。 4.学校や学修に関わる今日言う思想を理解している。 5.上記の学修成果を踏まえ、教育への深い理解を形成するとともに、文献を読み込み理解する 力、自らの経験を省察し、それを文章にまとめて他人に伝える力、自分が書いた文章を読み 返して、論理構成や記述を見直し、レポートとしてまとめる力をつける。 |
授業のキーワード /Keywords |
教育及び子育て・人間形成に関する人類の叡智 最新の教育学の成果 学校教育の現状と課題 自己や他者の経験の省察 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
基本対面で行う。資料は印刷して配布するが、one-driveにもアップしていく。資料には事前に目を通して、わからないことがあれば、事前に辞書等で調べた上で、質問内容を絞って、学習証明であるアンケートにおいて質問してください。直接メールで問い合わせることも可です。これらの質問に答えるとともに、講義資料のポイントを説明・補足して、疑問点に答えるという形で講義を進める。 dotCampusは学習証明やレポートの提出に利用してください。レジュメ・主要資料、講義ビデオはone-driveにアップする。 資料に目を通した上で、講義ビデオを視聴し、学習した成果(質問・疑問を含む)を対面出席者は出席カードでそれ以外はドットキャンパスにアンケートとして投稿します。受講生の質問や疑問に答え、学習成果を踏まえて、補足を加えながら次の課題を提示する形で授業を進めます。情勢により講義形式が変わることがあるかもしれないので、大学からの案内に注意してください。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
教師になる気があり、どんな難しいことにも意欲を持って取り組み、積極的に授業に臨むことを期待する。 質問・問い合わせは、mizutani@human.kobegakuin.ac.jp まで。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
配布された資料・レジメの熟読と関連する調べ学習として、概ね1時間以上の予・復習を求める。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
毎回、出席カード(もしくは、dotcampusのアンケート)に授業内容での気づき・学びの報告(意見・質問を含む)を求め、毎授業終了時に提出してもらう。提出された課題に対しては、次回の授業で、適宜フィードバックして、双方向コミュニケーションを図ります。 また、期間中に課題について調査、研究しレポートにまとめる課題を4題出すので、そのレポートの提出を求める(4題とも)。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
毎回の小レポート(学びの記録):15%、4題ある課題レポート(45%)、定期試験(40%)による。 学びの記録では、講義内容の理解度(正確に理解し、自分の言葉で語れているか)を評価し、4つの課題レポートにおいては、それぞれの課題について適切に答えたレポートになっているか、講義を踏まえつつも、独自に学習・調査してどれだけ教育の本質について自己の見解を広げ、深めたか(学習の質と量)、さらには、文章構成や論理展開力をも評価します。しっかり学修してください。 また、定期試験においては、講義内容を振り返り、論述試験として4問(選択式なのでそれ以上に出題)の設問に答える筆記試験として行います。ただし、定期試験が受験できない学生のために代替レポートを課します。 |
テキスト /Required Texts |
特に指定はしない(講義の都度、詳細なレジュメ・資料を配付し、それをもとに授業していく) |
参考図書 /Reference Books |
『解説教育六法2020』三省堂 『中学校学習指導要領 総則編』2017年 『高等学校学習指導要領 総則編』2018年 広田照幸・伊藤茂樹『教育問題はなぜまちがって語られるのか?』日本図書センター 『2008年学習指導要領を読む視点』白澤社 広田照幸『ヒゥーマニティーズ 教育学』岩波書店、 木村元ほか『教育学をつかむ』有斐閣 教育科学研究会『現代教育のキーワード』大月書店 相馬伸一『教育的思考のトレーニング』東信堂 ほか、その講義中に適宜追加提示する。 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | オリエンテーション(教育の語義) | 本講義のオリエンテーションとして、講義の概要・評価について述べるとともに、導入として、教育についての学生諸君の既成観念を洗い出し、教育の語義などから、その修正を図る。 |
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2 | 第2回 | 人間にとっての教育とは | 資料を基に、人間にとって教育とは必要かつ不可欠なものであること、また、人間が教育が可能な唯一ともいえる存在であることを示す。 | |
3 | 第3回 | 人間にとって教育とは(2) 教育の本質についての考察(1) |
教育、形成、学習、教化、指導など類似概念等の異同や、語義の検討をして教育についての認識を深める。 | |
4 | 第4回 | 教育の本質についての考察(2) 発達の定義 |
前時に続いて、教育、形成、学習、教化、指導など類似概念について深めて、教育への理解を深めるとともに、発達の定義を押さえる。 | |
5 | 第5回 | 発達とは何か、発達と教育との関係 | 人間の発達の特徴を理解し、達と保障するための諸手立てを考察する。ことについて学ぶ。また、発達と教育との望ましい関係について理解を深める。 | |
6 | 第6回 | 教育学の諸概念の整理(学力、人格、個性、など) | 学力、人格、個性、能力などの諸概念を吟味し、深める。 | |
7 | 第7回 | 学校教育の特質と課題(その1:定義及び歴史) | 学校とは何か定義および歴史について深める。 | |
8 | 第8回 | 中間テスト | 中間テストによってこれまでの学習を振り返り、理解を整理・点検する。 | |
9 | 第9回 | 学校教育の特質と課題(その2:学校の機能と役割、問題点) | 学校とは何か、機能と役割、問題点について深める.。 | |
10 | 第10回 | 教育目的の意義 | 学校教育の問題点の補足をした上で、学校教育における教育目的・目標の意義について考察する。 | |
11 | 第11回 | 教育評価の意義と機能 | 教育評価と評定の違いなど、教育評価に着いての基本的知識の習得、教育評価の意義と機能、望ましいあり方などを探る。 | |
12 | 第12回 | 教育評価(2)、いじめ・体罰の根絶に向けて(1) | 前時の復習に加え、ポートフォリオ評価など最新の評価方法も含め、望ましいあり方を探る。また、後半では、iいじめや体罰がどうして起こるのか、その背景について考察しつつ、いじめや体罰の根絶に向けて取られている対策について解説する。 | |
13 | 第13回 | いじめ・体罰の根絶に向けて(2)、生涯学習・社会教育 |
いじめや体罰を根絶するにはどうすれば良いか、前時の復習をしつつ原稿の対策の意義と問題点を整理し、教育の根本原理に照らしながら考察する。あわせて、いじめや体罰が部活で多発していることから、部活と学校教育(教師)との関係を考える。また、生涯学習論誕生の背景と生涯学習論の系譜について解説する。 |
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14 | 第14回 | 家庭教育・地域社会における教育 | 前時を踏まえて生涯学習論とその理論的背景について考究する。また、家庭教育・地域社会における教育の現状と問題点、再生方策を考察する。 |
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15 | 第15回 | 全体まとめ | 全体を通してのまとめと補足、総括を行う。このことにより、学習の深化・定着を図る。 |