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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2023/07/21 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
哲学概論(資格)/Outline of Philosophy
授業コード
/Class Code
G000302001
開講キャンパス
/Campus
ポートアイランド
開講所属
/Course
資格用科目/
年度
/Year
2023年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
通年/FULL-YEAR
曜日・時限
/Day, Period
土2/SAT2
単位数
/Credits
4.0
主担当教員
/Main Instructor
能川 元一/NOGAWA MOTOKAZU
科目区分
/Course Group
【資格に関する科目】 〈教職課程に関する科目〉/*** COURSES FOR CERTIFICATION *** 〈TEACHER TRAINING COURSES〉
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
能川 元一/NOGAWA MOTOKAZU 人文学部/Humanities and Sciences
授業の方法
/Class Format
【4月18日更新】4月22日以降追って連絡があるまで、もしくは前期終了までは Zoom を用いたオンライン(リアルタイム/オンデマンド)の遠隔授業として行う。

講義形式による対面授業として行う。
資料は OneDrive を通じて配布する。以下のURLがこの講義用の共有フォルダとなる。
https://kobegakuin-my.sharepoint.com/:f:/g/personal/hm145017_human_kobegakuin_ac_jp/El6h3WkRtWhPka5lRqP_yF0Bf4x1j-unJvsjVZjOI_DCMA?e=0bkIAh
授業の目的
/Class Purpose
哲学の役割は、本来、日常生活で当たり前だと思われていることを改めて問い直し、その意味を受け取り直すことである。例えば「私が私である」ことは私たちの日常の営みにとって自明の前提とされているが、この自明性を疑い「私が私である、とはどういうことか?」を問うことが哲学的な思考である。本講義では哲学における基本問題のいくつかをとりあげ、古代から近代までの哲学史においてそれらがどのように論じられてきたかを概観するとともに、哲学的な思考の実践例について学ぶ。
また教員を目指すものにとって必要と思われる、思想史に関する知識を学ぶことも目的とする。また、本学ディプロマ・ポリシーに定める目標のうちとりわけ「広い教養を身につけ、豊かな人間性や社会性を涵養」と「幅広い知識を活用してさまざまな問題を発見し、それを解決する方策を導く」に関わる能力の学修を目標とする。
到 達 目 標
/Class Objectives
各回ごとに課題となるキーワードを指定するので、そのキーワードについて「それがなぜ問題になるのか(問題の拝啓)」「それはどのような問題なのか(問題の内容)」「それについてどのような学説があるのか」を説明できるようになることが目標である。
授業のキーワード
/Keywords
素朴実在論、イデア論、懐疑論、生得観念、コペルニクス的転回、主観主義/客観主義、最大多数の最大幸福、定言命法、自然権、社会契約論、抵抗権、格差原理、承認、イドラ、方法的懐疑とコギト、科学革命、基礎付け主義、帰納法、演繹、アブダクション、言語行為論、会話の作法、魂の不死、人格の同一性、心身問題
授業の進め方
/Method of Instruction
講義時に使用する資料等は OneDrive の「哲学概論講義資料」フォルダ(URLは下記参照)にPDFファイルとしてアップロードするので、あらかじめ内容を確認したうえ、各自プリントアウトして持参すること。タブレット等、授業中に資料PDFファイルにアクセスできるデバイスを持参する場合には、プリントアウトは必要ない。

「哲学概論講義資料」フォルダへのリンク

https://kobegakuin-my.sharepoint.com/:f:/g/personal/hm145017_human_kobegakuin_ac_jp/Eug7aW5UJYhMu63MSC_RlVwB2ugk6bwqwZvikJZCZa-OXA?e=X1YEMd
履修するにあたって
/Instruction to Students
第1回目の講義で講義の進め方についての詳細なガイダンスを行う。第1回目を欠席した場合には初回出席時に申し出ること。
授業時間外に必要な学修
/Expected Work outside of Class
講義ホームページで配布するPDFファイルの資料を講義前に閲覧し、理解の困難な箇所をチェックしておくこと(30分程度)。
講義後にも再び閲覧して、講義の理解度を確認しておくこと(30分程度)。
提出課題など
/Quiz,Report,etc
各講義の最後に時間を設けて、その回の要点をまとめるミニ・レポートを作成し、提出する。課題の評価ポイントについては次回講義時に解説する。
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
成績評価は前期期間中の課題、後期については定期試験の成績または課題、および講義中に課すミニ・レポートによる。
総合的な評価に占めるそれぞれの比率は前期期間中の課題が40%、後期の定期試験または課題が40%、ミニレポートが20%(全講義期間を通じて)である。
テキスト
/Required Texts
なし。
参考図書
/Reference Books
熊野純彦、『西洋哲学史 古代から中世へ』、岩波新書
熊野純彦、『西洋哲学史 近代から現代へ』、岩波新書
國分功一郎、『中動態の世界 意志と責任の考古学』、医学書院
戸田山 和久、『恐怖の哲学  ホラーで人間を読む』、NHK出版新書
野矢茂樹(監修)、『ロンリのちから  「読み解く・伝える・議論する」論理と思考のレッスン』、三笠書房
植原亮、『自然主義入門: 知識・道徳・人間本性をめぐる現代哲学ツアー』、勁草書房
ピーター・ゴドフリー=スミス、『タコの心身問題――頭足類から考える意識の起源』、みすず書房
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 第1回 ガイダンスおよびイントロダクション 講義のテーマ、講義の進め方などについてのガイダンスを行うとともに、現代における哲学の意義について概説する。
2 第2回 ものはなぜそう見えるか?(1) 素朴実在論はなぜ間違っているのか?  認識論におけるもっとも基本的な問いについて、それがどのような問題であるのかを論じる。
3 第3回 ものはなぜそう見えるか?(2) ものの実在に関する懐疑論の説得力がどのような点にあるのか、にもかかわらず懐疑論を克服すべき理由は何なのかについて考える。
4 第4回 ものはなぜそう見えるか?(3) 「生得観念」をめぐるイギリス経験論と大陸合理論の対立と、その対立がもつ現代的な意義について論じる。 
5 第5回 ものはなぜそう見えるか?(4) 懐疑論を克服しつつイギリス経験論と大陸合理論とを総合しようとしたカントの試みについて論じる。 
6 第6回 ものはなぜそう見えるか?(5) 「色」はものの表面にあるのか? 光のなかにあるのか? 人の心のなかにあるのか? 「色の知覚」を例にとり、「ものはなぜそう見えるか?」という問いを改めて考え直す。 
7 第7回 ものはなぜそう見えるか?(6)  「色」の認識論と存在論をめぐる現代哲学の議論を紹介する。 
8 第8回 「道徳的」であるとはどのようなことか(1) 現代倫理学における基本的な立場の一つである、ベンサムの「功利主義」について解説する。
9 第9回 「道徳的」であるとはどのようなことか(2) 現代倫理学における基本的な立場の一つである、カントの「義務論」について解説する。 
10 第10回 道徳的」であるとはどのようなことか(3) 人間の自律性について、ベンサムとカントの思想を対比させながら考える。
11 第11回 国家はなんのためにあるのか(1) ホッブス、ロック、ルソーの社会契約論について概観する。 
12 第12回 国家はなんのためにあるのか(2) 啓蒙主義と人権思想について概観する。
13 第13回 国家はなんのためにあるのか(3) 自由をめぐるミルとヘーゲルの議論を紹介する。
14 第14回 国家はなんのためにあるのか(4)  ロールズの『正義論』とそれに対する批判について解説する。
15 第15回 前半のまとめ 第14回までの講義について補足説明を加えるとともに、受講者の関心の高いテーマについて討論する。
16 第16回 確実な知識を求めて(1) デカルトの「方法的懐疑」と「コギト」について解説する。 
17 第17回 確実な知識を求めて(2) 17世紀の「科学革命」の思想史的な意義について解説する。 
18 第18回 確実な知識を求めて(3) 論理実証主義と現象学による「基礎づけ」の試みについて概説する。 
19 第19回 確実な知識を求めて(4) 「基礎づけ主義」の挫折とプラグマティズムの真理論について概説する。 
20 第20回 「考える」ことを考える(1) フランシス・ベーコンの「イドラ論」について、現代における心理学の知見もふまえつつ解説する。 
21 第21回 「考える」ことを考える(2)  帰納と演繹についての基本的な事項を解説する。
22 第22回 「考える」ことを考える(3) 人間が犯しやすい論理的な錯誤について学ぶ。
23 第23回 「考える」ことを考える(4) アブダクション(仮設形成)や類推といった思考方法の特徴について概説する。
24 第24回 「考える」ことを考える(5)  第20回から23回までの講義内容に関して、練習問題に取り組んでみる。
25 第25回 「考える」ことを考える(6) 第20回から24回までの講義を踏まえて、ITC時代に必要なメディア・リテラシーについて考える。 
26 第26回 20世紀の言語哲学(1) 言語行為論および「会話の作法」について概説し、20世紀の言語哲学の知見に触れる。 
27 第27回 20世紀の言語哲学(2) 20世紀に大きく発展を見せた記号理論について紹介する。
28 第28回 自己同一性(1) 「人格の同一性」についての様々な哲学的議論を紹介する。 
29 第29回 自己同一性(2) 「心」と「身体」の関係はどのようなものであるのかを考える(心身問題)。
30 第30回 後半のまとめ  第16回から29回までの講義について補足説明を加えるとともに、受講者の関心の高いテーマについて討論する。

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