科目一覧へ戻る | 2023/07/20 現在 |
開講科目名 /Class |
地域学講義ⅠB/地域学講義Ⅶ(環境学)/Regional Studies ⅠB |
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授業コード /Class Code |
A004282001 |
開講キャンパス /Campus |
有瀬 |
開講所属 /Course |
共通教育科目/ |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
後期/AUTUMN |
曜日・時限 /Day, Period |
水4(後期)/WED4(AUT.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
先山 徹/SAKIYAMA TORU |
科目区分 /Course Group |
【共通教育科目】 〈リベラルアーツ領域〉/*** GENERAL EDUCATION COURSE *** 〈LIBERAL ARTS〉 |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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先山 徹/SAKIYAMA TORU | 共通教育センター |
授業の方法 /Class Format |
講義形式 |
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授業の目的 /Class Purpose |
この科目は全学DPのうち「共通教育等を通じて、広い教養を身につけ、豊かな人間性や社会性を涵養している」と「幅広い知識を活用してさまざまな問題を発見し、それを解決する方策を導くことができる」に関係し、地域の歴史や文化が大地の成立ちに関係して作られてきたことを知ることで、その活用に向けての方策を生みだす能力を身につけることを目的としています。 地域が成り立つ背景には、その地域の地形・地質・気象など自然の成立ちが関わっています。それは、ある時は大きな災害である一方、豊かな恵みを与えてくれたことも多くあります。地域の成立った意味を知るためには、その地域が地球や日本列島の成立ちの中でどのように成立してきたかというグローバルな見方と、私たちの暮らしとどうかかわってきたかというローカルな見方の両面が必要です。この授業では、兵庫県を中心とした各地の事例を示しながら、地球環境や大地の成立ちをもとに、それらが地域の暮らしにどうかかわってきたかを解説します。 授業担当者は第28次南極観測隊員としての調査ののち、兵庫県立人と自然の博物館に長年勤務し、また近年は山陰海岸ジオパークをはじめとするユネスコ世界ジオパーク活動に関わるなど、地質資源を活用した地域づくりに関わってきた、地球環境から地域の問題まで幅広くかかわった「実務経験のある教員」です。この授業ではそれらを活かして地域の成り立ちについて多面的に捉え、地域と人の暮らしに関する総合的な理解をはかります。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
・各地域の大地の成り立ちと人の暮らしとのかかわりが説明できること。「知識」 ・身の回りの風景やその成り立ちに意識を向けるとともに、その活用を通じた地域づくりに目を向けるようになること「態度・習慣」 ・地形図や地質図から、その地域の成り立ちを説明できるようになること。「技術」 |
授業のキーワード /Keywords |
自然環境と暮らし、地球環境、地質、地形、災害、地域資源、観光 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
講義を主体に進めます。 各回授業中に講師から与えられた簡単な質問に対して回答してもらいます。質問がある場合はそこに書いてください。質問については整理して次週以降の授業で回答します。 毎回の講義資料はdotCampusにあげておきますので、前もって見てください。 また、講義はZoomに接続し、講義終了後にビデオをdotCampus にあげておきます。授業に出席できなかった場合には、自宅等でZoom参加するか終了時間後にビデオを視聴してください。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
日ごろからブラタモリなどのような自然や地理に関係したテレビ番組や災害に関係したニュースなどに触れ、興味を持つことは大切です。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
各回のテーマと地域に関して、多かれ少なかれインターネットで検索することができる。予習としてネットで調べたものをノートにまとめておくと良い(30分程度)。ただしインターネットの情報が必ずしも正しいわけではない。授業後にはそれに授業での内容を加味して修正する(30分程度) |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
授業中に随時出題します。 レポートの課題をdotCampus上にあげておきますので、そちらに提出してください |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
レポート課題を数回だし、その内容で成績評価します。 |
テキスト /Required Texts |
テキストは使用しません。各回の配布資料を参照してください。 |
参考図書 /Reference Books |
特に指定しません |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 1 | 地球環境と地域(1)地球と生命の歴史 | イントロダクション、地域学の背景としての地球のなりたち、大気と生命の歴史 | |
2 | 2 | 地球環境と地域(2)大地の動き |
地球内部、プレートテクトニクスと地殻変動、日本列島の概観 | |
3 | 3 | 地球環境と地域(3)気候変動と海面変動 | 氷期と間氷期のサイクルとそれによる海水準変動。それによって生じる地形とそこでの暮らし。 | |
4 | 4 | 地質資源と地域(1)鉱産資源 | 鉱物とは何か? 特徴的な鉱物と鉱床・鉱山・温泉。生野鉱山・銀の馬車道など、鉱山のある地域を紹介。 | |
5 | 5 | 地質資源と地域(2)特徴的な岩石-花崗岩 | 硬くて石材などに多く使われる反面、風化して崩れやすい花崗岩。それによって生じる独特の地形やたたら製鉄など。 | |
6 | 6 | 地質資源と地域(3)特徴的な岩石-石灰岩 | 石灰岩を作ったサンゴ礁はどこから来たのか? 炭酸カルシウムからなる石灰岩特有の地形であるカルスト台地や鍾乳洞。石灰岩台地特有の土地利用。 | |
7 | 7 | 地質資源と地域(4)石造物と石材 | 古墳時代の石棺、中世の石塔、城の石垣、北前船による流通、近代建築物への利用など、日本の石材利用と流通の歴史。石材として使用される岩石。 | |
8 | 8 | 地形と地域(1)火山のある地域 | マグマの種類によって異なる火山の形と噴火様式。噴火が周辺の地域に及ぼす影響。火山活動による災害と恵み。 | |
9 | 9 | 地形と地域(2)河川と地下水 | 河川による浸食・運搬・堆積作用。段丘,扇状地、自然堤防と氾濫原など河川と土地利用。河川争奪や穿行河川などの地殻変動とかかわった地形。 | |
10 | 10 | 地形と地域(3)海岸の地形と暮らし | リアス海岸と岩石海岸の地形。砂丘・砂浜・砂漠の違い。砂洲・砂嘴・陸繋島と潟湖。砂丘の農業。 | |
11 | 11 | 災害と地域(1)地震災害 | 阪神淡路大震災と東日本大震災。活断層、液状化、津波などの災害。地域の防災と復興。 | |
12 | 12 | 災害と地域(2)土砂災害と水害 | 崖崩れ・土石流・地すべりなど土砂災害の種類と原因。地すべり地の地形と棚田。ハザードマップ。 | |
13 | 13 | 災害と地域 (3) 六甲山地の災害と恵 | 断層運動と花崗岩による六甲山地の特徴。阪神間の街を支えた六甲山地の成立ち。港・街の発展の歴史。土石流が作った六甲山麓の街。 | |
14 | 14 | 地域資源の保護と活用(1)観光・ツーリズム | 地質資源を活用した地域づくりを考える。発地型観光と着地型観光など,これからの観光のあり方。 | |
15 | 15 | 地域資源の保護と活用(2)ジオパークと日本遺産 | 世界遺産、ジオパーク、エコパーク、日本遺産の違いと特性 |