科目一覧へ戻る | 2023/07/20 現在 |
開講科目名 /Class |
地域学入門B/地域学入門Ⅱ(兵庫の自然地理)/Introduction to Regional Studies B |
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授業コード /Class Code |
A004222001 |
開講キャンパス /Campus |
有瀬 |
開講所属 /Course |
共通教育科目/ |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
前期/SPRING |
曜日・時限 /Day, Period |
火1(前期)/TUE1(SPR.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
先山 徹/SAKIYAMA TORU |
科目区分 /Course Group |
【共通教育科目】 〈リベラルアーツ領域〉/*** GENERAL EDUCATION COURSE *** 〈LIBERAL ARTS〉 |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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先山 徹/SAKIYAMA TORU | 共通教育センター |
藤 美智子/FUJI MICHIKO | 共通教育センター |
授業の方法 /Class Format |
■ 講義形式 ■ 原則として対面形式で行うが、新型コロナなどで出講不可能な学生向けに、Zoom配信も行うことにしている。 |
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授業の目的 /Class Purpose |
この科目は全学DPのうち「①共通教育等を通じて、広い教養を身につけ、豊かな人間性や社会性を涵養している」および「③幅広い知識を活用してさまざまな問題を発見し、それを解決する方策を導くことができる」の2項目に関連するものである。 地域を理解するためには、人文科学・社会科学・自然科学の各領域からの多様なアプローチが必要であり、この科目では、主に、植生学・生態学・地球科学などの自然科学の視点から地域の自然環境を理解することを目指す。授業では、兵庫県内各地の自然環境の成り立ち、文化との関連、自然環境保全上の課題などを学ぶ。これらを通して、地域の自然環境・生物・地形や地質に関心を持って学ぶ習慣を身につけることと、自然環境を保全し活用することの意義を理解することを目的とする。この科目は全学DPのうち「①共通教育等を通じて、広い教養を身につけ、豊かな人間性や社会性を涵養している」および「③幅広い知識を活用してさまざまな問題を発見し、それを解決する方策を導くことができる」の2項目に関連するものである。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
1. 地域の自然とそれに根ざした人の営みについて、関心をもつ姿勢を見につける。 2. 生態学・地球科学の視点から、地域の景観を読み解くことができる。 3. 現代の地域社会が抱える自然環境に関わる問題について広い視野で考えることができる。 |
授業のキーワード /Keywords |
地域資源、自然、地形、地質、生態学、植生学 |
授業の進め方 /Method of Instruction |
講義を中心に授業を進めます。 授業の終わりにコメントカード・質問カードを記入し、次の回の冒頭でコメントカードの共有や質問への回答を行います。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
第1~2回、第8~第15回を先山が担当し、第3回~第7回を藤が担当します。 毎回の講義資料はdotCampusにあげておきますので、前もって見てください。 また、講義はZoomに接続し、講義終了後にビデオをdotCampus にあげておきます。授業に出席できなかった場合には、自宅等でZoom参加するか終了時間後にビデオを視聴してください。 質問等がある場合は遠慮なくメールをしてください 講師連絡先 先山 徹 geosaki01@ge.kobegakuin.ac.jp |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
予習復習課題が出された場合はこれに取り組む(60分程度) 特に課題が出されていない回は、復習として授業内容を振り返り、講義で示された生態系・地形・地質のうち興味のある項目を掘り下げて調べる(60分程度) このほか、授業中に紹介した文献を読む、各地の自然史系の博物館を訪ねる、自然史系の博物館が主催するセミナーや行事に参加する、身近な野生生物や岩石鉱物を観察するなど、教養を育むことに日常的に取り組む。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
授業中に随時出題します。レポートの課題をdotCampus上にあげておきますので、そちらに提出してください |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
レポート(80%)とその他の課題点(20%)で総合的に評価する。レポート以外の課題点には、授業終了時のコメントシートの記述内容、授業中に伝達する予復習課題、簡単なフィールドワーク課題などを評価対象とする。 レポートの評価基準は、①地域の自然環境やそれに根ざした文化について理解できているかどうか、②それらを論理的に記述できているかどうか、③地域の自然について信頼できる情報源にアクセスして調べるスキルが身についているか、を基準に採点する。 |
テキスト /Required Texts |
テキストは用いない。各回の授業内容をdot Campus にあげておくので参照のこと。 |
参考図書 /Reference Books |
各回の内容に関する参考文献は必要に応じて授業中に紹介する。 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 1 | イントロダクション(先山) | 兵庫県と旧五国の関係を述べ、地域の自然地理的環境を調べる方法を紹介する。地形図、植生図、地質図、空中写真などの種類と活用法、文献検索の方法、絵図、古写真、市町村史などの活用法、自然史系博物館の紹介など。 | |
2 | 2 | 瀬戸内海の成立と沿岸の暮らし(先山) | 瀬戸内海がどのようにしてでき、それにともなった地形と漁業の関係を述べる。いなみ野台地の成り立ちと段丘。 | |
3 | 3 | 植生からみる兵庫(藤) | 日本の気候と植生の関係を示し、兵庫の植生とその特徴について述べる。 | |
4 | 4 | 北摂地域の里山林と炭焼き(藤) | 川西市黒川地区に広がる日本一と称される里山林と高級炭とのかかわり、そして里山林の現状について解説する。 | |
5 | 5 | 淡路島の砂浜と草原(藤) | 淡路島の吹上浜には貴重な海岸草原が残されており、その特異性と現状について述べる。 | |
6 | 6 | 北摂地域の棚田の自然と暮らし(藤) | 人の暮らしともにある棚田が育む豊かな自然を紹介するとともに、基盤整備などの近代化が及ぼす影響について述べる。 | |
7 | 7 | 六甲山系・東お多福山の草原と利用(藤) | 東お多福山に見られる希少な草原とその利用との関係に触れ、生物多様性の保全について考える。 | |
8 | 8 | 六甲山地が阪神間にもたらした災害とめぐみ(先山) | 神戸を中心に阪神間に見られる文化の要因には、六甲山地の存在が大きい。水車産業や御影石、レジャー産業など、六甲山地に見られる文化や人の暮らしの背景となった六甲山地の地形と地質について述べる。 | |
9 | 9 | 丹波と淡路の恐竜(先山) | 淡路と丹波で見つかった恐竜や白亜紀の動物について、その学術的意義と、それを活用する地域づくりについて紹介する | |
10 | 10 | 千種たたらと赤穂の塩田(先山) | 千種川・揖保川・市川の上流の中国山地で行われた「たたら製鉄」と「鉄穴(かんな)流し」について紹介し、それによって生じた地形や下流への影響について述べる。 | |
11 | 11 | ミズバショウと蛇紋岩の大屋高原(先山) | 日本列島のミズバショウ自生地南西端に位置する大屋高原。なぜそこにミズバショウが残ったのかを蛇紋岩の成り立ちとともに解説する。 | |
12 | 12 | なぜ山陰海岸のカニは美味いのか(先山) | 関西のカニ文化を創り出した日本海のズワイガニ。おいしいカニが得られる理由となった、日本海の成り立ちと地形を説明し、日本海沿岸の風土と恵について述べる。 | |
13 | 13 | 神戸牛を育てた但馬牛の物語(先山) | 神戸牛の素牛となる但馬牛がなぜ但馬で誕生したのか? かつての火山活動が作り出した但馬の地形と暮らしについて説明する。 | |
14 | 14 | 豊岡盆地とコウノトリ(先山) | 豊岡盆地 玄武洞とコウノトリ、カバン産業、地震災害と水害が作り出した街並みに触れ、それぞれの関わりを示す | |
15 | 15 | まとめ-地域資源の保護と活用(先山) | ジオパークや日本遺産など、地質・地形を保護し活用する活動を紹介しながら授業をふりかえり、まとめとする。 |