科目一覧へ戻る | 2023/07/20 現在 |
開講科目名 /Class |
アジア・アフリカの社会と文化Ⅰ/Afro-Asian Culture and Society Ⅰ |
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授業コード /Class Code |
A000202502 |
開講キャンパス /Campus |
ポートアイランド |
開講所属 /Course |
共通教育科目/ |
年度 /Year |
2023年度/Academic Year |
開講区分 /Semester |
後期/AUTUMN |
曜日・時限 /Day, Period |
木2(後期)/THU2(AUT.) |
単位数 /Credits |
2.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
岡野 翔太/OKANO SHOTA |
科目区分 /Course Group |
【共通教育科目】 〈リベラルアーツ領域〉/*** GENERAL EDUCATION COURSE *** 〈LIBERAL ARTS〉 |
遠隔授業 /Remote lecture |
No |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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岡野 翔太/OKANO SHOTA | グローバル・コミュニケーション学部/Global Communication |
授業の方法 /Class Format |
講義 |
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授業の目的 /Class Purpose |
本講義では、人やモノ、情報の移動を通して、私たちの日常やそれを取り囲む大きな制度について考えてみる。そこで、東アジアにおける人の移動や世界に散在するアジア系移民の経験について紹介する。具体例として東アジア(とくに日本や台湾)の国家間システムの狭間を生きる人びとの文学・映画・音楽作品を取り上げる。それぞれの特徴を多角的な視点から比較・検討することで、私たちにとって国家間関係が意味するものを考える。そのうえで戦後日本のアジア認識や日本在住のエスニック・マイノリティの現状も考えていく。 |
到 達 目 標 /Class Objectives |
・本講義を通して、私たちが暮らす社会で自明されていることを、異なる立場から見つめなおすことによって、複層的に捉える視点を身につけることができる。 ・変動激しい東アジア社会に対する理解を基盤として、国際感覚に基づいて行動できる。 |
授業のキーワード /Keywords |
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授業の進め方 /Method of Instruction |
基本的に講義形式の授業だが、受講人数によってはグループワークやグループ報告を行ってもらう場合もある。また受講生の積極的かつ主体的な発言や質問、自由な議論も期待している。なお、受講生の関心によって順番を入れ替えたり、新しい項目を付け加えることもある。 |
履修するにあたって /Instruction to Students |
授業で取り上げる内容については、日本で暮らすにおいて身近な問題として関心を寄せ、「日本と無関係の歴史ではない」ということに自覚的であるように心がけて下さい。 担当者:岡野翔太(大阪大学レーザー科学研究所・特任研究員) okano.shota.ile【A】osaka-u.ac.jp 【A】を@に変換してください。 |
授業時間外に必要な学修 /Expected Work outside of Class |
事前学習:予告した次回講義テーマに関して下調べを行い、疑問点を明確にする。 事後学習:講義ノートや配布資料を復習する。 |
提出課題など /Quiz,Report,etc |
毎回コメントペーパーの提出が必要です。コメントペーパーについては翌週の授業の冒頭において、それに対するフィードバックを行います。なお一定字数を満たしていないコメントペーパーや、コメントペーパーを書くにあたっての不正が発覚した場合、提出していないものとみなします。 |
成績評価方法・基準 /Grading Method・Criteria |
本講義の成績評価は、(1)期末レポートの作成と(2)授業ごとのコメントペーパー等の提出(3)出席など学習態度から総合的に判断する。 (1) 期末レポートの作成(60%) レポートでは以下の点が到達できているかを確認する。 ・レポートの作成を通じて日本のエスニック・マイノリティをとりまく課題に対する理解を深めることができた。 ・講義で得られた知見と、自らの関心との関連性を明確にすることができた。 なお、以下が見られた場合は評価不能となる場合があるので注意すること。 ・レポートを期日までに提出しなかった。 ・レポートの形式に関し、著しい不備が見られ、改善されなかった。 ・レポートに関して、文献の引用などに関する不正があり、改善されなかった。 (2) コメントペーパーの提出(30%) (3)出席(10%) ・30分以上の遅刻をした場合は欠席とする。 ・授業全般において、他の学習者の学習を妨げる行為、あるいは授業の進行を妨げる行為があるとの注意を教員から受けた後も、改善が見られなかった場合は欠席扱いとする。 |
テキスト /Required Texts |
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参考図書 /Reference Books |
田中仁・ 菊池一隆・ 加藤弘之・ 日野みどり・ 岡本隆司『新・図説 中国近現代史:日中新時代の見取図 』(法律文化社、初版2012年、改訂版2020年)。 中村元哉・森川裕貫・関智英・家永真幸『概説 中華圏の戦後史』(東京大学出版会、2022年)。 川島真編『ようこそ中華世界へ』(昭和堂、2022年)。 小野寺史郎『戦後日本の中国観』(中央公論新社、2021年)。 伊藤泉美『横浜華僑社会の形成と発展:幕末開港期から関東大震災復興期まで』(山川出版社、2018年)。 中華会館編『落地生根:神戸華僑と神阪中華会館の百年』(研文出版、初版:2000年、増補改訂版2013年)。 若松大祐・赤松美和子編『台湾を知るための72章 』第2版(明石書店、2022年)。 |
No. | 回 /Time |
主題と位置付け /Subjects and position in the whole class |
学習方法と内容 /Methods and contents |
備考 /Notes |
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1 | 第1回 | イントロダクション | 地図の変化、年表の見え方、「中華圏」とは、国民国家を超えて | |
2 | 第2回 | 「国」という想像の共同体 | 大衆音楽を通して見る東アジアの百年と日本 | |
3 | 第3回 | 人の国際移動と日本① | 日本帝国の植民地、敗戦、戦後日本の「外国人」 | |
4 | 第4回 | 人の国際移動と日本② | オールドカマーとニューカマー | |
5 | 第5回 | 国家の誕生とその波紋① | 神戸在住の在日ベトナム人(ボートピープル)などをとりあげて、故郷の政治的分断時代を生きざるを得なかった彼らの歴史について学ぶ。 | ゲストを交えて |
6 | 第6回 | 近現代台湾の歴史と社会 | 近現代台湾の歴史と社会を概観について学ぶ。 | |
7 | 第7回 | 移動する中華民国 | 日本における中華民国/台湾の一側面について考える。 | |
8 | 第8回 | 「二つの中国」で揺れた中華街 | 映画『華のスミカ』を題材に、「二つの中国」の狭間を生きた華僑、そしてその記憶を継承していない「華僑4世」について考える。 | |
9 | 第9回 | 国家の誕生とその波紋② | ミャンマー100年の歩みと在日ミャンマー人 | ゲストを交えて |
10 | 第10回 | 神戸生まれ台湾ルーツの作家陳舜臣 | 神戸で生まれた在日台湾人作家陳舜臣を題材に、日本の台湾統治と、戦前に来日した台湾人の戦後について考える。 | |
11 | 第11回 | 在外(日)台湾人の反体制運動 | 王育徳や廖文毅の活動から、戦後の日本で展開された台湾独立運動や在日台湾人の権利擁護運動について考える。 | |
12 | 第12回 | 台湾の政治的変動 | 戒厳令の解除、民主化 | |
13 | 第13回 | 中華圏のパスポート | 香港の歩みを事例に | |
14 | 第14回 | 現代日本における台湾認識 | ||
15 | 第15回 | まとめ |