第2次中期行動計画成果報告書
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2神戸学院大学附属中学校・高等学校学校法人神戸学院理事長 西本 誠實神戸学院大学学長 中村 恵校長 西尾 勝学校法人神戸学院の創立100周年を機にスタートした中期行動計画は、中期行動計画(2013-2017)、第2次中期行動計画(2018-2022)と経過しました。法人の基本方針を『法人の設置する各学校間の調和ある発展を目指します』とし、中期行動計画においては法人ガバナンスの強化に主眼を置き、経営の責任において法人機能を強化することに取り組みました。結果、理事構成の見直し及び理事・監事・評議員定年制の導入が実現しました。そしてかねてより懸案事項であった附属高等学校を移転し附属中学校を開設しました。法人の歴史の中で大きな決断であり、主体的に取り組んだ事例として今後語り継がれることと思います。第2次中期行動計画(2018-2022)においては法人の安定的な経営基盤を確立し魅力ある学校となることを主たる目標として、法人の経営状況を検証しました。その一つとして日本私立学校振興・共済事業団への経営相談を実施し、客観的な評価を求め、本法人の課題解決の次へのステップとしました。相談結果をふまえ、具体的には、予算・決算のプロセスを重視し、問題点を理事長が主宰する予算会議に反映させるように改善しました。このことは法人運営の恒常的課題であり、揺るがない組織と運営が肝要であります。これまでの「中期行動計画」の取り組み内容を踏まえて、「第3次中期行動計画(2023-2027)」を策定しました。引き続き、構成員が一丸となって目標達成に向けて鋭意努力を重ねて参ります。2018年度に始まった「第2次中期行動計画(2018-2022)」は、毎年点検と計画の見直しを進めながら、このたび最終年の5年目を終了いたしました。振り返れば、第2次中期行動計画期間は、前半と後半で全く異なった環境下であったことを吐露せざるを得ません。前半こそ、心理学部の設置、「男女共同参画推進計画(2018-2022)」のスタートなど、実体的に大学の変容を体現できる事業を遂行してきましたが、後半の2020~2022年度は、いわゆる新型コロナウイルス感染症の拡大・蔓延期と重なり、対面でこそ意義のある事業の多くが、社会的な行動制限の中で縮小を余儀なくされたことはきわめて残念でした。しかし、その中にあっても、学生が主体的に取り組む地域連携プロジェクトなどの実施、2023年度経営学部データサイエンス専攻開設に先立った全学部対象共通教育科目データサイエンス基礎科目の開講など、学生の成長につながるプログラムを実施することができたことは喜ばしく思っています。この『成果報告書』は、こうした全く環境が異なる5年間の計画実行に関する成果と課題を取りまとめるとともに、すでに策定され、実行に移されている「第3次中期行動計画(2023-2027)」の土台ともなるべき意義を持っています。神戸学院大学では、今後とも中期行動計画を誠実に実行するとともに、社会の様々な変化に対応し、地域・社会に貢献できる人材の輩出を行う「地域と繋がる」大学であり続ける所存です。「第2次中期行動計画(2018-2022)」では、「中期行動計画(2013-2017)」における新校舎建設・移転の実現により、大きく改善され充実した教育環境を活用することで、中高大連携教育の推進を柱に教育力の向上を図りました。2017年度中学校開校は校祖森わさの教育理念の復活となりました。中高大接続に沿ったカリキュラムを実践し、中高一貫・特進・総合進学、各コースの再編成を行い、コースが掲げる希望進路実現に向けたカリキュラムに改訂しました。また、新型コロナウイルス感染症が拡大する中、感染防止策に万全を期しながら、不測の事態に備え、オンライン授業等、常に良好な学習環境を提供する備えと学校行事のあり方や運営方法について工夫を凝らし対応しました。未達成である計画については、「第3次中期行動計画(2023-2027)」で継続して取り組んでいきます。教職員一体となり中学校・高等学校の更なる教育力向上へと繋げ「生徒が行きたい学校・保護者が行かせたい学校」となり、大学とともにブランド力を高め、兵庫、神戸を代表する学校へと歩みを進めてまいります。第2次中期行動計画(2018-2022)を振り返って

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