第2次中期行動計画進捗報告書2018~2022
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20 2020年度は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、教育現場も大きな変化が求められました。本学では、新たな授業形態の実施と学修環境の整備、学生への経済的支援など様々な対応を行いました。 今後も、この経験を活かして、さらなる工夫で「学びの継続」を守り続けていきます。 2020年度前期の授業形態はほぼ全面的に遠隔授業となり、教員と学生の間や、学生同士で十分なコミュニケーションが取れないという問題が浮き彫りになりました。そこで、遠隔授業実施プロジェクトチームは2020年度後期授業の在り方として「対面で授業を受講する学生と遠隔で授業を受講する学生の2グループに分割し、隔週で対面グループと遠隔グループが入れ替わる」というハイブリッド方式を危機管理対策本部会議に提案しました。危機管理対策本部で検討を重ねた結果、文系6学部では演習科目の所属クラスをベースとした2分割、理系4学部では、学部ごとに若干の違いはあるものの、概ね学年単位で登校曜日・在宅曜日を区分する2分割方式を採用することとなりました。 この本学独自のハイブリッド方式の狙いは、十分な感染防止対策を施しつつ、対面授業を実現するところにあります。対面で授業を受講する学生数を教室の収容定員の50%未満とすることで教室における三密を回避し、登学する学生数を各キャンパス所属学生の50%未満とすることで学内施設や公共交通機関利用時の三密を回避することが可能となりました。 感染防止の観点からは十分な成果が得られたものの、ハイブリッド方式での授業科目の運営は、特に科目担当教員にとっては授業の準備と実施に際し多大な負荷のかかるものでしたが、全学的な理解と協力のもと、大過なく後期授業を終えることができました。 このため、2021年度前期授業はこれまでの経験をふまえ、いっそうの感染防止対策を施した上で、原則として科目ごとに遠隔授業か対面授業かのどちらかに固定した授業形態で実施することを決定しています。 2020年度は新型コロナウイルス感染症拡大のため、本学においても急遽オンライン授業が可能な環境を整備する必要に迫られました。限られた時間の中、山積する問題の解決に苦慮しましたが、MicrosoftTeamsの授業での利用、Zoomの導入、Office365の活用、e-learningシステム「dotCampus」のサーバ増強、公共スペース等への臨時Wi-Fiスポットの設置、インターネット回線の増速化などを行い、オンライン環境整備に務めました。 2021年度は、新たなe-Learningシステム「Moodle」を導入し、オンライン授業対応で乱立したツールの集約と利便性向上を図るほか、学内ネットワークの増速化、Wi-Fi設置場所の拡大等を重点的に行い、学生が持参したPC等を様々な場面で活用できるBYOD(BringYourOwnDevice)環境の整備を進めていきます。 新型コロナウイルス感染拡大により、国内外の学生が留学することができなくなっているこの時期に、新型コロナウイルス・パンデミックによる地球規模の教育機会損失に対する本学の国際貢献として、世界の学生と本学学生がともにオンラインで学ぶ「日本について学ぶ世界の学生と本学学生とのグローバルセミナー」(後援:神戸市)を他大学に先駆けて国際交流センターが企画し、全5回シリーズで行いました。同セミナーには日本を含め世界8か国の学生約60名が参加しました。 その後も、「日露オンライン学生フォーラム」や2度にわたる「日韓オンライン学生フォーラム&グローバルセミナー」および台湾協定校である長栄大学とのインバウンドプログラムにおいて「日台オンライングローバルセミナー」を開催し、本学学生に対して、新たな出会いと国際的見識の醸成に関して貴重な機会を提供しました。また、外部機関との連携も強化しており、ロシア連邦文化国際協力庁(Rossotrudnichestvo)と2020年6月に「日露オンライン学生フォーラム」を開催し、同年12月には日露青年交流センターとロシア技術大学青年政策・国際関係局(MIREA)が主催する「オンライン日露青年フォーラム2020」でも国際交流センター所長がモデレーターを務め、学生も参加しました。●神戸学院大学独自のハイブリッド授業の実施●学修環境の整備●神戸学院大学グローバルセミナー新型コロナウイルス感染症拡大に伴う本学の対応

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