2025/03/25
本取り組みは、2023年度に開催された「神戸の子ども居場所フォーラム」での協議や提言を受けて実証的に行うもので、放課後に学校の校庭を活用して普段できないような遊びの機会を創出するという目的から、神戸市中央区が行う「中央区の校庭を活用した外遊び事業」の公募に、本学のアメリカンフットボール部、ラクロス部が応募し、受託したことにより実現しました。
<アメリカンフットボール部>
神戸市立港島学園前期課程で2月4日、18日、25日、3月11日(3月4日は雨天中止)の4日間、同校の1年生~6年生を対象にフラッグフットボールの指導を行いました。
【1日目】
学年別に分かれて準備体操をしてから、ウォーミングアップとして「しっぽ取り」を行いました。8人の小学生がフラッグを着用して、大学生1人が鬼となりフラッグを奪います。小学生が必死に鬼から逃げますが、フラッグを取られてしまうと非常に悔しがっていました。また、攻撃側3人、守備側2人のランプレー限定ミニゲームを行い、仲間と協力してプレーする大切さを指導しました。
【2日目】
2人1組のチームに分かれてパスの練習をしました。小学生たちは慣れないボールのキャッチングに苦労していましたが、大学生から分かりやすい指導を受け、相手が捕りやすい位置に投げることができるよう、心がけていました。また、パスターゲットやコーンを使用した練習も行い、パスの精度はどんどん上がっていきました。
【3日目】
試合に向けて、チーム名とポジションを決めました。また、ドル(集合)・ブレイク(離散)などフラッグフットボールの基本的なルールや1プレー(作戦)を小学生たちに考えさせる指導を行いました。最初は、作戦の内容やコート内での動きが難しかったようですが、何回もプレーを重ねることでチーム内の連携が上手くなっていきました。
【4日目】
最終日は各チームから3日目に決めたチーム名を発表してから、3ゲーム行いました。小雨が降り、足元が悪い中での試合になりましたが、得点を取るために作戦を立て、チーム全員で勝利を目指しました。プレーが上手くいかないときは、大学生からアドバイスをもらい、直ぐに作戦を実行。好プレーやタッチダウンが決まった際は、小学生と大学生から大きな歓声が沸きました。
プログラムが終了し、小学生からは「作戦を考えてプレーすることが難しかったけど、大学生のお兄ちゃんがアドバイスをくれたおかげで上手くできた」「最初はボールが怖かったけど、パスの練習を重ねていくと楽しくなった」などの感想があがりました。大学生からは「子どもたちに分かりやすく指導することが難しかった」「このような取り組みをもっと増やして、多くの人にアメフトやフラッグフットボールのことを知ってほしいと思った」などの声がありました。
<ラクロス部>
神戸市立湊小学校で2月4日、18日、25日(3月4日、11日は雨天中止)の3日間、同校の3年生~6年生を対象にラクロスの指導を行いました。
【1日目】
始めて触るラクロスのボールを運ぶための道具「クロス」に慣れるため、基本動作である「投げる、キャッチ、すくい上げる」動きを繰り返し行いました。最後に5チームに分かれて、クロスでボールをバトン代わりに運ぶリレーを行い、新しいスポーツとの出会いを楽しんでもらいました。
【2日目】
得点をとるためのシュートの動きを練習に加えました。練習は壁に、実際のゴールと同じサイズに合わせてラインを引き、それをゴールに見立てて行いました。練習では防具を付けた大学生がゴーリー(キーパー)を行い、ゴーリーの足元やキャッチされにくいシュートコースなど、道具を使って狙った場所に投げるラクロス独特の動きの練習を行いました。
【3日目】
ゲーム形式の練習を行いました。これまで練習してきた基本の動きをすべて使って、チーム対抗のゲームを行いました。パスがうまくつながらない時も多かったですが、すぐにボールに駆け寄って、大学生が補助をしながらゴールまでつながった時には、小学生、大学生全員で喜ぶ姿が見られました。
全日程が終了し、プログラムに関わった大学生は「元気いっぱいにラクロスを楽しんでくれて嬉しくなった」「言葉遣いや伝え方など難しい部分もあったが学びになった」と実施の感想を述べました。