神戸学院大学

学生生活

子どもの元気が一番の原動力だ

神戸学院大学文化会S.S.W. 部長 槙原 好輝(法学部)

取材担当:学生スタッフ広報班 竹林 誉司(人文学部)

 みなさんは神戸学院大学に「S.S.W.」という学生団体があるのをご存知だろうか。正式名称は「Student of Social Worker」で、1969年に設立された伝統ある団体だ。

取材担当:学生スタッフ広報班 竹林 誉司(人文学部)

 主な活動内容は5~8歳の幼稚園の年長さんから小学校低学年を対象に、1時間程度の“お楽しみ会”を行うことである。お楽しみ会の内容は、紙芝居、身体を使ったゲーム、そして一番の出し物は部員たちで一から作る「人形劇」だ。このお楽しみ会は神戸学院大学で開催されるダイアモンドフェスティバル(文化祭)や大学祭でも行われているが、中心は夏休みなどの長期休暇中に地域の児童館や小学校から公演の依頼を受け、依頼先の施設で公演を行うことだ。多い時には8月だけで16回も行うこともあるという。そのため、夏休みは月曜日から金曜日まで毎日5時間も練習する。

取材担当:学生スタッフ広報班 竹林 誉司(人文学部)

 部長の槙原さんは、このようなS.S.W.の活動について「夏休み中は運動部並に過酷だ」と言葉の内容とは裏腹に楽しそうな顔で語る。そのような槙原さんの表情から、「どこからそのエネルギーが来るのだろうか」と疑問をぶつけてみた。すると槙原さんは、「公演先の職員さんから評価され、認めてもらうのが嬉しい。けれども、素直な反応や笑顔など子どもから発せられるエネルギーを貰っていることが一番大きい」と爽やかな笑顔で語った。

 彼は、思い出深いという一つのエピソードを語ってくれた。「大学1年生の時のことですが、イオン大久保店で“ピカピカ夏祭り”というイベントがあり、そのステージショーでマイクを付けてクイズゲームをしました。大きな舞台で非常に緊張しましたが、成功させることができ、大勢の子ども達に囲まれ有名人になった気分を味わうことができました。これも嬉しかったけれど、もっと嬉しいことがありました。それは、他の公演先で『あ、ピカピカ夏祭りのお兄ちゃんや~』と覚えてもらえていたことです。まさか覚えてもらえているとは思っていなかったので本当に嬉しかったです。こういう経験が次も頑張ろうという原動力になります」と笑顔で語ってくれた。

取材担当:学生スタッフ広報班 竹林 誉司(人文学部)

 最後に、槙原さんはS.S.W.の後輩に向けてメッセージを語ってくれた。
 「自分が部活を引退して、卒業して、働いた時に振り返って、やっていてよかったと思える活動だと思います。実際、OB・OGの先輩方も大学祭の公演を見て『楽しそう』、『学生に戻りたい』と言われる方が多いです。だから、いい思い出にも自分たちの身にもなるので、忙しくて大変なことも多いけれど、子どもの元気を原動力にしてこれからも頑張ってほしいです」。

編集後記
竹林 誉司
竹林 誉司

 僕がS.S.W.に興味を抱いたのは、同じゼミの知り合いがきっかけだ。
 ゼミの中で夏休みは何をしていたのか話していると、その知り合いが「部活ばかりで休みがなかった」と言った。その時、「そんなに熱心に何をしているのか」と尋ねると「子どもを対象にしたボランティア」と返ってきた。この時からS.S.W.に興味を抱き、今回の取材に至った。
 取材や子どものボランティアを通して感じたことは、「子どもの笑顔には、もう一度この活動をしたい! もっと笑顔を見たい! と思わせる魔法のような不思議な力がある」ということだ。
 この原稿をきっかけに、S.S.W.の方々やボランティア活動支援室学生スタッフのように子どもたちの笑顔がもたらす魔法に1人でも多くの人がかかってほしいと思う。