神戸学院大学

社会連携

土曜公開講座を開催しました

2018/06/07

講義の様子
講義の様子

 第75回神戸学院大学土曜公開講座を6月2日に有瀬キャンパスで開催し、306名の方が受講しました。
2回目となる今回は、心理学部の秋山学教授が「騙されるのは不注意か?心理学から考える特殊詐欺のしくみ」と題し、詐欺や悪質商法への対策について講義を行いました。

 講義では、犯人側の工夫4つと被害者側の要因2つについて説明がありました。まず、犯人側の工夫の1番目は「感情を揺さぶる」ということです。あらすじを知っているドラマでも、役者に感情移入しハラハラする。これは「感情」が揺さぶられているということです。この揺さぶりをうまく利用しているということでした。
 2番目は「恐怖喚起コミュニケーション」を利用しているということです。人は、不安や恐怖を煽るような出来事に遭遇すると、何とか脱出しようとします。犯人は逃げだす手口を用意し、救済しようと隙間に入ってきます。
 3番目は「時間的切迫」を巧みに利用していることです。時間がない等の口実によって、冷静になって、考えるゆとりを与えないようにしてきます。
 4番目は「権威を悪用してくる」ことです。権威のある弁護士、警察、公務員などが会話の中で出てくると、起こってもない出来事の信憑性を高めてしまう結果になります。

 被害者側の要因としての1番目は、「電話での人物特定の難しさ」です。被害者側と犯人の接点の入口は、『電話』です。事例VTRでは、大学生の半数が友人の声がわからないことを紹介し、高齢者の方の耳が遠くなったから声の区別が出来ないという理由ではないことを説明しました。電話は日常のコミュニケーションツールであり、信じることで成り立っているため、本人かどうか疑うことが難しいことを説明されました。
 2番目は「確証バイアス」の紹介がありました。人は自分の信念や推測を確かめるとき、都合の良い情報を求め、予想と違うことを見ないようにしてしまう傾向があり、電話の主が誰か疑わないのもこのバイアスの1つであることを紹介し、高齢者になるとこのバイアスが高くなる傾向があることも加えて説明されました。
 最後に、最近の騙しの手口について紹介され、ネット通販の支払い、コンビニで金券交換、銀行や金融庁を語ったクレジットカード犯罪など、高齢者に限らず、被害に遭いだしてきていることを伝えられました。
 受講者からは、「身近な問題として捉えることができました」「いくつも事例を紹介してもらえたことで具体的に考えることができました」という声が寄せられました。講義が終わっても、ご自身の体験をもとに熱心に質問される方もいらっしゃいました。