神戸学院大学

社会連携

心理学部の道城准教授が土曜公開講座で講義を行いました

2018/06/26

心理学部開設記念第75回神戸学院大学土曜公開講座が6月16日に有瀬キャンパスで開催され、250名の方が受講されました。4回目となる今回は、心理学部の道城裕貴准教授が「障がいとはなにか ―みんなちがってみんないい―」と題し、時代と共に変化してきた、「障がいとは何か」といった定義や、学校を取り巻く教育の最新事情や子育てについて講義を行いました。講義では子どもたちの発達について、強く期待されるとその期待通りになり、低学年の児童ほど影響が強い「ピグマリオン効果」や、世間一般的によくないものとされている、テレビやゲームなどについて、実はネガティブな効果は大きくないことが明らかになっていることなど、心理学の実証データをもとに様々な事例を紹介されました。

また躓きのある子供たちの支援は、以前の障がいの程度等に応じ特別の場(特殊学級)で指導を行う「特殊教育」から、現在では医学的判断は必要なく、障がいのある児童・生徒一人ひとりの教育的ニーズに応じて適切な教育的支援を行う「特別支援教育」に変化していると説明しました。それぞれの障がいの特性に合わせて行われる合理的配慮(例えば視覚障がいの方には音声読み上げソフトを授業で提供するなど)が大切であると説明されました。そして障がいは、「不安」「不注意」「多動」など人の様々な特性が、日常生活を阻害されるほど大きいとそれは「障がい」であると判断されると説明されました。

道城准教授は、社会問題になっているいじめとストレスの関係や、子育てにおける親たちの様々なジレンマなども、自身の経験を踏まえて説明されました。

受講者からは、「丁寧な説明と資料で非常に分かりやすかった。」「自分が知らない分野での学びで、とても有意義な講義だった」という声が寄せられ、講義後も道城准教授と熱心に意見交換される姿が見受けられました。