シラバス参照

授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る 2023/07/20 現在

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Class
医薬品情報学[15~18]/Drug Information
授業コード
/Class Code
B410821003
開講キャンパス
/Campus
ポートアイランド
開講所属
/Course
薬学部/Pharmaceutical Sciences
年度
/Year
2023年度/Academic Year  
開講区分
/Semester
後期/AUTUMN
曜日・時限
/Day, Period
木1(後期)/THU1(AUT.)
単位数
/Credits
1.5
主担当教員
/Main Instructor
橋本 保彦/HASHIMOTO YASUHIKO
科目区分
/Course Group
【専門教育科目】 《選択必修科目》/*** MAJORS *** 《SELECTIVELY REQUIRED COURSES》
遠隔授業
/Remote lecture
No

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
辰見 明俊/TATSUMI AKITOSHI 薬学部/Pharmaceutical Sciences
橋本 保彦/HASHIMOTO YASUHIKO 薬学部/Pharmaceutical Sciences
授業の方法
/Class Format
対面講義
授業の目的
/Class Purpose
この授業の担当者は薬学部所属である。
この科目は、学部のDPに示す5項目のうち、1および5を目指す。
ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)
医薬品情報は、医療者、患者、国民が薬を使用するにあたり、その目的を達するために重要なものとなる。薬剤師には、情報を収集し、的確に解釈し、提供する義務がある。また社会ニーズに答えるべく情報の作成も必要である。これらを達成するために、本講義を実施する。
なお、この授業の担当者は病院での薬剤師経験を5年間以上経験している実務家教員であり、より実践的な観点から、内容について、具体的に解説する。
到 達 目 標
/Class Objectives
この授業の担当者は薬学部所属であり、この科目は、選択必修科目であり4年次に配当している。
以下の各SBOsを到達目標とする。
E3-(1)-①-1 医薬品を使用したり取り扱う上で、必須の医薬品情報を列挙できる。
E3-(1)-①-2 医薬品情報に関わっている職種を列挙し、その役割について概説できる。
E3-(1)-①-3 医薬品(後発医薬品等を含む)の開発過程で行われる試験(非臨床試験、臨床試験、安定性試験等)と得られる医薬品情報について概説できる。
E3-(1)-①-4 医薬品の市販後に行われる調査・試験と得られる医薬品情報について概説できる。
E3-(1)-①-5 医薬品情報に関係する代表的な法律・制度(「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、GCP、GVP、GPSP、RMP など)とレギュラトリーサイエンスについて概説できる。
E3-(1)-②-1 医薬品情報源の一次資料、二次資料、三次資料の分類について概説できる。
E3-(1)-②-2 医薬品情報源として代表的な二次資料、三次資料を列挙し、それらの特徴について説明できる。
E3-(1)-②-3 厚生労働省、医薬品医療機器総合機構、製薬企業などの発行する資料を列挙し、概説できる。
E3-(1)-②-4 医薬品添付文書(医療用、一般用)の法的位置づけについて説明できる。
E3-(1)-②-5 医薬品添付文書(医療用、一般用)の記載項目(警告、禁忌、効能・効果、用法・用量、使用上の注意など)を列挙し、それらの意味や記載すべき内容について説明できる。
E3-(1)-②-6 医薬品インタビューフォームの位置づけと医薬品添付文書との違いについて説明できる。
E3-(1)-③-1 目的(効能効果、副作用、相互作用、薬剤鑑別、妊婦への投与、中毒など)に合った適切な情報源を選択し、必要な情報を検索、収集できる。(技能)
E3-(1)-③-2 MEDLINEなどの医学・薬学文献データベース検索におけるキーワード、シソーラスの重要性を理解し、検索できる。(知識・技能)
E3-(1)-③-3 医薬品情報の信頼性、科学的妥当性などを評価する際に必要な基本的項目を列挙できる。
E3-(1)-③-4 臨床試験などの原著論文および三次資料について医薬品情報の質を評価できる。(技能)
E3-(1)-③-5 医薬品情報をニーズに合わせて加工・提供し管理する際の方法と注意点(知的所有権、守秘義務など)について説明できる。
E3-(1)-④-1 EBMの基本概念と実践のプロセスについて説明できる。
E3-(1)-④-2 代表的な臨床研究法(ランダム化比較試験、コホート研究、ケースコントロール研究など)の長所と短所を挙げ、それらのエビデンスレベルについて概説できる。
E3-(1)-④-3 臨床研究論文の批判的吟味に必要な基本的項目を列挙し、内的妥当性(研究結果の正確度や再現性)と外的妥当性(研究結果の一般化の可能性)について概説できる。
E3-(1)-④-4 メタアナリシスの概念を理解し、結果を説明できる。
E3-(1)-⑤-1 臨床研究における基本的な統計量(平均値、中央値、標準偏差、標準誤差、信頼区間など)の意味と違いを説明できる。
E3-(1)-⑤-2 帰無仮説の概念および検定と推定の違いを説明できる。
E3-(1)-⑤-3 代表的な分布(正規分布、t分布、二項分布、ポアソン分布、χ2分布、F分布)について概説できる。
E3-(1)-⑤-4 主なパラメトリック検定とノンパラメトリック検定を列挙し、それらの使い分けを説明できる。
E3-(1)-⑤-5 二群間の差の検定(t検定、χ2検定など)を実施できる。(技能)
E3-(1)-⑤-6 主な回帰分析(直線回帰、ロジスティック回帰など)と相関係数の検定について概説できる。
E3-(1)-⑤-7 基本的な生存時間解析法(カプラン・マイヤー曲線など)について概説できる。
E3-(1)-⑥-1 臨床研究(治験を含む)の代表的な手法(介入研究、観察研究)を列挙し、それらの特徴を概説できる。
E3-(1)-⑥-2 臨床研究におけるバイアス・交絡について概説できる。
E3-(1)-⑥-3 観察研究での主な疫学研究デザイン(症例報告、症例集積、コホート研究、ケースコントロール研究、ネステッドケースコントロール研究、ケースコホート研究など)について概説できる。
E3-(1)-⑥-4 副作用の因果関係を評価するための方法(副作用判定アルゴリズムなど)について概説できる。
E3-(1)-⑥-5 優越性試験と非劣性試験の違いについて説明できる。
E3-(1)-⑥-6 介入研究の計画上の技法(症例数設定、ランダム化、盲検化など)について概説できる。
E3-(1)-⑥-7 統計解析時の注意点について概説できる。
E3-(1)-⑥-8 介入研究の効果指標(真のエンドポイントと代用のエンドポイント、主要エンドポイントと副次的エンドポイント)の違いを、例を挙げて説明できる。
E3-(1)-⑥-9 臨床研究の結果(有効性、安全性)の主なパラメータ(相対リスク、相対リスク減少、絶対リスク、絶対リスク減少、治療必要数、オッズ比、発生率、発生割合)を説明し、計算できる。
E3-(1)-⑦-1 病院や薬局において医薬品を採用・選択する際に検討すべき項目を列挙し、その意義を説明できる。
AD-E3-③-1多群間の差の検定(分散分析、多重比較)を実施できる。
AD-E3-3-2 主な多変量解析(ロジスティック回帰分析、重回帰分析など)の概要を説明し、実施できる。
E3-(1)-⑦-1病院や薬局において、医薬品を採用・選択する際に検討すべき項目を列挙し、その意義を説明できる。
E3-(2)-①-1薬物治療に必要な患者基本情報を列挙できる。
E3-(2)-①-2患者情報源の種類を列挙し、それぞれの違いを説明できる。
E3-(2)-②-1問題志向型システムを説明できる。
E3-(2)-②-2SOAP形式などの患者情報の記録方法について説明できる。
E3-(2)-②-3医薬品の効果や副作用を評価するために必要な患者情報について概説できる。
E3-(2)-②-4患者情報の取扱いにおける守秘義務と管理の重要性を説明できる。

授業のキーワード
/Keywords
医薬品情報、添付文書、インタビューフォーム、データベース、EBM、生物統計、臨床研究デザイン、医薬品評価
授業の進め方
/Method of Instruction
授業計画に従って 12 回の講義を行う。
橋本が担当する講義は、事前に動画を配信するので、講義までに試聴してください。
講義日には、解説をしたあと演習問題を行います。
履修するにあたって
/Instruction to Students
質問があれば、遠慮なく教員室まで訪ねてください。オフィスアワーは随時。ただし、事前にメールにて連絡をすること。
メールアドレスは、yhashi@pharm.kobegakuin.ac.jp(橋本) 、tatsumi@pharm.kobegakuin.ac.jp(辰見)。メールには必ず、タイトル欄に学籍番号と名前を入力すること。
授業時間外に必要な学修
/Expected Work outside of Class
テキスト、配布資料を用いて、復習をしておくこと(目安は1時間程度)。
提出課題など
/Quiz,Report,etc
授業時に連絡する。
成績評価方法・基準
/Grading Method・Criteria
定期試験を 100% として評価します。
講義中に課題を出すこともあります。
テキスト
/Required Texts
医薬品情報学 第2版(化学同人)
参考図書
/Reference Books
医薬品情報学-ワークブック(朝倉書店)、コンパス 医薬品情報学 改訂第 2 版(南江堂)、図解 PubMed の使い方 第 7 版(日本医学図書館協会)
No.
/Time
主題と位置付け
/Subjects and position in the whole class
学習方法と内容
/Methods and contents
備考
/Notes
1 第1回(辰見) 医薬品情報の概要と情報の重要性 薬物治療に必要な医薬品情報の重要性を理解する。
適正な医薬品情報が治療だけでなく、育薬につながることを理解する。
医薬品を使用する上で必須の医薬品情報を列挙できる。
医薬品情報に関わる職種を列挙し、その役割を概説できる。
医薬品の開発過程で得られる医薬品情報について概説できる。
医薬品の市販後に実施される調査や試験と得られる医薬品情報について概説できる。
医薬品情報に関係する代表的な法律・制度とレギュラトリーサイエンスについて概説できる。
E3-(1)-①-1
E3-(1)-①-2
E3-(1)-①-3
E3-(1)-①-4
E3-(1)-①-5
2 第2回(辰見) 医薬品情報の情報源と情報の収集・評価・加工・提供・管理 医薬品情報源の一次資料、二次資料、三次資料の分類について概説できる。
医薬品情報源として代表的な二次資料、三次資料を列挙し、それらの特徴について概説できる。
厚生労働省、医薬品医療機器総合機構、製薬企業などの発行する資料を列挙し、概説できる。
医薬品添付文書(医療用、一般用)の法的位置付けについて概説できる。
医薬品添付文書(医療用、一般用)の記載項目を列挙し、それらの意味や記載すべき内容について、概説できる。
医薬品インタビューフォームの位置づけと医薬品添付文書との違いについて説明できる。
目的に合った適切な情報源を選択し、必要な情報を検索、収集できる。
MEDLINEなどの医学・薬学文献データベース検索におけるキーワード、シソーラス、の重要性を理解し、検索できる。
医薬品情報の信頼性、科学的妥当性などを評価する際に必要な基本的項目を列挙できる。
臨床試験などの原著論文および三次資料について医薬品情報の質を評価できる。
医薬品情報をニーズに合わせて加工・提供し、管理する際の方法と注意点について説明できる。
E3-(1)-②-1
E3-(1)-②-2
E3-(1)-②-3
E3-(1)-②-4
E3-(1)-②-5
E3-(1)-②-6
E3-(1)-③-1
E3-(1)-③-2
E3-(1)-③-3
E3-(1)-③-4
E3-(1)-③-5
3 第3回(辰見) 医薬品情報の情報源を使った情報の収集と加工・提供 医薬品情報源の一次資料、二次資料、三次資料の分類について概説できる。
医薬品情報源として代表的な二次資料、三次資料を列挙し、それらの特徴について概説できる。
MEDLINEなどの医学・薬学文献データベース検索におけるキーワード、シソーラス、の重要性を理解し、検索できる。
医薬品情報をニーズに合わせて加工・提供し、管理する際の方法と注意点について説明できる。
E3-(1)-②-1
E3-(1)-②-2
E3-(1)-③-2
E3-(1)-③-5
4 第4回(橋本) 生物統計① 基本的な統計量を説明できる。
帰説仮説の概念および検定と推定の違いを説明できる。
代表的な分布について概説できる。
おもなパラメトリック検定とノンパラメトリック検定を列挙し説明できる。
二群間の差の検定を実施できる。
多群間の差の検定(分散分析、多重比較)を実施できる。
E3-(1)-⑤-1
E3-(1)-⑤-2
E3-(1)-⑤-3
E3-(1)-⑤-4
E3-(1)-⑤-5
E3-(1)-⑥-6
AD-E3-③-1
5 第5回(橋本) 生物統計② おもなパラメトリック検定とノンパラメトリック検定を列挙し説明できる。
二群間、多群の差の検定を実施できる。
おもな回帰分析と相関係数の検定について概説できる。
主な多変量解析(ロジスティック回帰分析、重回帰分析など)の概要を説明し、実施できる。
E3-(1)-⑤-4
E3-(1)-⑤-5
E3-(1)-⑤-6
E3-(1)-⑥-6
AD-E3-③-2
6 第6回(橋本) 生物統計③ おもな回帰分析と相関係数の検定について概説できる。
基本的な生存時間解析法(カプラン・マイヤー曲線)について概説できる。
E3-(1)-⑤-6
E3-(1)-⑤-7
7 第7回(橋本) EBM (Evidence-based Medicine) 臨床試験などの原著論文および三次資料について医薬品情報の質を評価できる。
EBMの基本概念と実践のプロセスについて説明できる。
代表的な臨床研究法(ランダム化比較試験、コホート研究、ケースコントロール研究など)の長所と短所を挙げ、それらのエビデンスレベルについて概説できる。
臨床研究論文の批判的吟味に必要な基本的項目を列挙し、内的妥当性(研究結果の正確度や再現性)と外的妥当性(研究結果の一般化の可能性)について概説できる。
介入研究の計画上の技法(症例数設定、ランダム化、盲検化など)について概説できる。
統計解析時の注意点について概説できる。
介入研究の効果指標(真のエンドポイントと代用のエンドポイント、主要エンドポイントと副次的エンドポイント)の違いを、例を挙げて説明できる。
E3-(1)-③-4
E3-(1)-④-1
E3-(1)-④-2
E3-(1)-④-3
E3-(1)-⑥-6
E3-(1)-⑥-7
E3-(1)-⑥-8
8 第8回(橋本) 臨床研究と研究デザイン① メタアナリシスの概念を理解し、結果を説明できる。
臨床研究(治験を含む)の代表的な手法(介入研究、観察研究)を列挙し、それらの特徴を概説できる。
観察研究での主な疫学研究デザイン(症例報告、症例集積、コホート研究、ケースコントロール研究、ネステッドケースコントロール研究、ケースコホート研究など)について概説できる。
E3-(1)-④-4
E3-(1)-⑥-1
E3-(1)-⑥-3
9 第9回(橋本) 臨床研究と研究デザイン② 臨床研究におけるバイアス・交絡について概説できる。
副作用の因果関係を評価するための方法(副作用判定アルゴリズムなど)について概説できる。
優越性試験と非劣性試験の違いについて説明できる。
介入研究の効果指標(真のエンドポイントと代用のエンドポイント、主要エンドポイントと副次的エンドポイント)の違いを、例を挙げて説明できる。
臨床研究の結果(有効性、安全性)の主なパラメータ(相対リスク、相対リスク減少、絶対リスク、絶対リスク減少、治療必要数、オッズ比、発生率、発生割合)を説明し、計算できる。
E3-(1)-⑥-2
E3-(1)-⑥-4
E3-(1)-⑥-5
E3-(1)-⑥-8
E3-(1)-⑥-9
10 第10回(橋本) 検査の精度
ー感度・特異度・ROC曲線ー
疾患の診断、重症度を確認するために行う検査について、感度、特異度、ROC曲線について学び、検査の特徴を理解する。提示されたカットオフ値より、感度、特異度などの指標を算出することができる。
11 第11回(橋本) 医薬品の採用と選択、患者情報 E3-(1)-⑦-1病院や薬局において、医薬品を採用・選択する際に検討すべき項目を列挙し、その意義を説明できる。
E3-(2)-①-1薬物治療に必要な患者基本情報を列挙できる。
E3-(2)-①-2患者情報源の種類を列挙し、それぞれの違いを説明できる。
E3-(2)-②-1問題志向型システムを説明できる。
E3-(2)-②-2SOAP形式などの患者情報の記録方法について説明できる。
E3-(2)-②-3医薬品の効果や副作用を評価するために必要な患者情報について概説できる。
E3-(2)-②-4患者情報の取扱いにおける守秘義務と管理の重要性を説明できる。
12 第12回(橋本) 総まとめ(演習と解説) これまで学んだことについて、演習問題を解き、その後解説を行う。

科目一覧へ戻る